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論文

Deceleration processes of secondary electrons produced by a high-energy Auger electron in a biological context

甲斐 健師; 横谷 明徳; 鵜飼 正敏; 藤井 健太郎; 渡辺 立子

International Journal of Radiation Biology, 92(11), p.654 - 659, 2016/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:68.36(Biology)

We performed a fundamental study of deceleration of low-energy electron ejected from water to predict clustered DNA damage formation involved in the decelerating electrons in water using a dynamic Monte Carlo code included Coulombic force between ejected electron and its parent cation. The decelerating electron in water was recaptured by the Coulombic force within hundreds of femtosecond. We suggested that the return electron contribute to modification of DNA damage because the electron will recombine to electric excited states of the parent cation, or will be prehydrated in water layer near the parent cation in DNA. Thus effect of the Coulombic force plays a significant role in evaluation of DNA damage involved in the electron deceleration in water.

論文

Experiences on research reactors decommissioning in the NSRI of the JAEA

立花 光夫; 岸本 克己; 白石 邦生

International Nuclear Safety Journal (Internet), 3(4), p.16 - 24, 2014/11

2014年10月現在、日本原子力研究開発機構(原子力機構)の原子力科学研究所(原科研)では、3つの試験研究炉が永久停止されている。これら試験研究炉の廃止措置には、廃止措置コストや施設の利用などに応じて安全貯蔵又は一括撤去工法が適用されている。これら試験研究炉の廃止措置を通して、様々なデータや経験が得られた。本論文は原子力機構の原科研における試験研究炉の廃止措置に関するデータや経験についてまとめたものである。

論文

Measurement of toroidal structure of electron temperature with electron cyclotron emission diagnostic in JT-60U

諫山 明彦; 大山 直幸; 浦野 創; JT-60チーム

Proceedings of 21st IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2005) (CD-ROM), 4 Pages, 2006/00

JT-60の電子サイクロトロン放射(ECE)測定装置において、信号対雑音(SN)比の改善及び電子温度揺動のトロイダル構造の測定を目的として、新しい観測窓及び導波路を導入した。従来は1系統の導波路を分岐して3つのECE測定装置(フーリエ変換分光装置,回折格子型分光装置,ラジオメータ)に接続していたため、ラジオメータのSN比が十分得られない場合もあったが、今回導入した導波路をラジオメータ専用とすることにより、SN比を従来の5倍程度とすることができた。また、今回導入した観測窓は従来の観測窓とトロイダル方向に60度離れていることから、両観測窓から同時にECEを測定することにより、不安定性のトロイダル構造を測定することができる。今回、回折格子型分光装置とラジオメータの同時測定を行った結果、ECE計測装置のみでトロイダルモード数を決定することに成功した。また、負磁気シア放電のコラプス発生後には、トロイダル方向,ポロイダル方向に異なった構造が現れることが明らかになった。

論文

Crystallization of a 2:2 complex of Granulocyte-Colony Stimulating Factor (GCSF) with the ligand-binding region of the GCSF receptor

本庄 栄二郎; 玉田 太郎; 前田 宜丈*; 小柴 琢己*; 松倉 康子*; 岡本 智之*; 石橋 松二郎*; 徳永 正雄*; 黒木 良太

Acta Crystallographica Section F, 61(8), p.788 - 790, 2005/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:55.27(Biochemical Research Methods)

顆粒球刺激因子(GCSF)受容体は顆粒球前駆体の分化や増殖を調節する刺激を細胞内へ伝える。その受容体のリガンド結合部位とGCSFの2:2複合体の結晶化を行った。結晶は1.0Mギ酸ナトリウムを含む0.1M酢酸緩衝液(pH4.6)の条件で結晶化した。空間群は${it P}$4$$_{1}$$2$$_{1}$$2(もしくは${it P}$4$$_{3}$$2$$_{1}$$2)で、セル長は${it a}$=${it b}$=110.1$AA , {it c}$=331.8$AA $であった。しかしながら5$AA $以上の回折データが収集できなかったことから、受容体を陰イオン交換クロマトグラフィーで精製し、再度結晶化を試みた。その結果、3$AA $以上の回折データが収集可能な新たな晶形の結晶が得られた。その結晶の空間群は${it P}$3$$_{1}$$21(or its enantiomorph ${it P}$3$$_{2}$$21)で、セル長は${it a}$=${it b}$=134.8, ${it c}$=105.7$AA $であった。

論文

Relativistic downshift frequency effects on ECE measurements of electron temperature and density in torus plasmas

佐藤 正泰; 諫山 明彦; 稲垣 滋*; 長山 好夫*; 川端 一男*; 岩間 尚文*

Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 29C, 4 Pages, 2005/00

磁場閉じ込めトーラス装置(トカマク,LHD)の高温プラズマにおける電子サイクロトロン放射(ECE)の相対論的効果について、数値計算を行った。トカマクにおいて、相対論的効果による非相対論的EC周波数からのずれを用いた電子密度分布測定を提案している。種々の密度分布に対してこの方法が適用可能であることを明らかにした。また、LHD装置のECE測定では、通常観測されている磁場に直角な視線では、視線に沿って磁場構造はベル型になり、プラズマ中心位置で磁場が最大になる。電子温度が高くなると相対論的効果が現れ、周波数のダウンシフトが起こり、プラズマ中心に対応する非相対論的EC周波数の位置に放射がなくなり、ECEで測定する電子温度が見かけ上小さくなる。プラズマ中心と磁場の最大位置が一致する場合と一致しない場合について、ECEを相対論的効果と吸収を考慮して計算した。プラズマ中心と磁場の最大位置が一致しない場合のECE測定では、プラズマ中心が磁場の最大位置よりも手前に来るように観測すれば、相対論的効果による中心付近のみかけ上の温度減少と周辺のみかけ上の温度増加を避け、精度の高い電子温度分布測定ができる。

論文

確率論的安全評価手法を用いた事故故障事例評価に基づく定量的なリスクトレンド; 米国原子力規制委員会による「前兆事象評価」結果に基づく分析

渡邉 憲夫

日本原子力学会和文論文誌, 3(4), p.396 - 406, 2004/12

米国原子力規制委員会は、原子力発電所で発生した事故・故障事例の中から炉心損傷に至る可能性のある事象を同定するために、確率論的安全評価手法を用いた前兆事象評価(ASP評価)を行っており、これまでに、数多くのリスク上重要な事象を特定している。ASP評価の結果には、原子力発電所に対してリスク上重要な知見を導出したり、原子力発電所におけるリスクのトレンドを監視するための有用な情報が含まれている。本研究では、ASP評価結果をもとに、前兆事象の発生頻度と年間炉心損傷確率という2つの定量的なリスク指標を用いて、そのトレンドを分析した。その結果、米国における原子力発電所のリスクは減少傾向にあり、また、リスク上重要な事象の発生頻度も著しく低下していることが明らかとなった。さらに、この分析を通して、原子力発電所におけるリスクのトレンドを定量的に示すことができることを実証し、今後のリスクトレンドを監視するうえで、この2つの指標の有用性を確認することができた。

論文

Achievement of high fusion triple product, steady-state sustainment and real-time NTM stabilization in high-$$beta_p$$ ELMy H-mode discharges in JT-60U

諫山 明彦; 鎌田 裕; 林 伸彦; 鈴木 隆博; 及川 聡洋; 藤田 隆明; 福田 武司; 井手 俊介; 竹永 秀信; 牛草 健吉; et al.

Nuclear Fusion, 43(10), p.1272 - 1278, 2003/10

 被引用回数:131 パーセンタイル:95.67(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uでは定常高$$beta_p$$ Hモード放電の最適化を行い、以下の結果を得た。(1)NNBを用いて完全非誘導電流駆動の下で核融合三重積3$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-3}cdot$$s$$cdot$$keV(世界最高値)を達成した。この結果は従来の結果を50%上回る。(2)規格化ベータ値$$beta_N$$が2.7のプラズマをNBや電源の機器限界に近い7.4秒間(エネルギー閉じ込め時間の約60倍)維持した。(3)高規格化ベータ値($$beta_N$$=3.05)のプラズマをエネルギー閉じ込め時間の5倍の間維持した。(4)電流分布や圧力分布の最適化により新古典テアリングモードの発生を再現性よく抑制した。(5)電子温度揺動分布から磁気島中心を実時間で検出し電子サイクロトロン電流駆動を行うシステムを開発し、高ベータ領域($$beta_p$$=1.1,$$beta_N$$=1.5)における新古典テアリングモードを完全に安定化した。安定化後ベータ値や閉じ込め改善度が上昇した。

論文

Maximum entropy estimation of electron cyclotron emission spectra from incomplete interferograms in ELMy H-mode tokamak experiment

諫山 明彦; 岩間 尚文*; 正和 武志*; 細田 陽介*; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(9A), p.5787 - 5796, 2003/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:15.63(Physics, Applied)

フーリエ変換分光装置(FTS)ではマイケルソン干渉計を用いて電子サイクロトロン放射(ECE)から電子温度分布を得ている。マイケルソン干渉計では走査鏡をスキャンする(走査時間:約20ms)ことにより干渉信号を得ていて、この間プラズマの電子温度は変化しないと仮定している。しかし、ELMy Hモードプラズマでは、ELMにより発生した非熱的放射パルス(パルス幅:100$$mu$$s程度)により干渉信号が歪み、電子温度分布測定が不可能になる。今回、非熱的放射パルスを検出・除去する手法を開発し、さらに、欠損の生じた干渉信号に最大エントロピー法(MEM)を適用して電子温度分布を得ることに成功した。また、最大エントロピー法を適用する際、スペクトルの平滑度を決めるパラメータ(「正規化パラメータ」)を最適化する必要があるが、今回は線形問題で用いられている最小GCV(GeneralizedCross Validation)規準を非線形問題であるMEMに適用した。その結果、最小GCV規準はMEMの正規化パラメータの決定に有用であることがわかった。今回開発した手法をJT-60U実験時の信号に適用した結果、一連のデータを放電間に自動処理できる可能性があることがわかった。

報告書

均圧注入系を模擬した体系に生じるカオスの研究; 受動的安全炉の特性解析,原子力基礎研究 H12-012(委託研究)

班目 春樹*; 岡本 孝司*; 田中 源太郎*; 森元 雄一郎*; 佐藤 聡*; 近藤 昌也

JAERI-Tech 2003-017, 156 Pages, 2003/03

JAERI-Tech-2003-017.pdf:5.31MB

原子炉圧力容器と格納容器気相部とを加圧管と注入管によって繋いだ均圧注入系の挙動をU字管内の液柱で模擬した実験と解析を行った。実験は、カバーガスをU字管内気相部に一定流量で注入してゆき、水位があるレベルに達するとガスを放出、水位が回復するとガス放出を停止することによって行った。実験の結果、ガス放出の周期は一定間隔とはならず、大きくばらつくことがわかった。そこで、圧力上昇時と下降時それぞれの挙動に対し線形方程式を立て、それをつないだ区分線形モデルを作成した。区分線形モデルは接線分岐,周期倍分岐,周期加算分岐といったカオス特有の性質を示したため、ガス放出の周期がばらついたのはカオスである可能性が高いことを示した。

論文

Singular value decomposition analysis of multichannel electron cyclotron emission signals of tokamak plasma

諫山 明彦; 岩間 尚文*; 細田 陽介*; 佐武 慎介*; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰

Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 42(3), p.L329 - L331, 2003/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:10.73(Physics, Applied)

一般に多チャンネルの計測装置のデータセットは行列で表現でき、そのデータに行列演算を施すことにより新しい信号処理手法が確立できることが期待できる。今回、20チャンネル回折格子型分光装置により測定した電子温度分布データに特異値分解を適用し、特異値・特異行列の特徴を調べた。その結果、電子温度の平衡成分は特異値が最も大きい特異行列でほぼ表現できることがわかった。さらに、空間的に局在した不安定性がプラズマ中に存在するデータの場合は、特定の特異行列に不安定性を表現する成分が現れ、不安定性の分離が可能であることがわかった。また、特異値の小さい特異行列はノイズ成分を構成していると考えられるが、実際、特異値の大きい項のみ取り出すことによりS/N比を改善することができた。このことは特異値分解により、データセットのノイズ除去とともにデータ圧縮もできることを示唆している。

論文

Collective Thomson scattering based on CO$$_{2}$$ laser for ion energy spectrum measurements in JT-60U

近藤 貴; 三浦 幸俊; Lee, S.*; Richards, R. K.*; Hutchinson, D. P.*; Bennett, C. A.*

Review of Scientific Instruments, 74(3), p.1642 - 1645, 2003/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:68.22(Instruments & Instrumentation)

核融合炉心プラズマにおいて、高速$$alpha$$粒子の速度分布計測と、イオン温度計測の確立は重要な課題として挙げられており、計測手法の実証が求められている。JT-60Uでは、ITERにおけるイオン温度と高速アルファ粒子の計測手法の確立を目的として、炭酸ガスレーザー(10.6$$mu$$m, 15 J,1$$mu$$s)による協同トムソン散乱法の開発を行っている。検出器には量子井戸型赤外線検出器(QWIP)を用い、また迷光は高温炭酸ガスセルによって減少させる。JT-60Uに測定装置の設置を行うとともに、赤外ヘテロダイン受信機の検出感度や視野の較正手法を開発した。これを用いてJT-60Uプラズマにレーザーを入射して調整を行ったが、現在までに散乱光スペクトルは得られていない。問題点として、パルスレーザの放電による電気ノイズと、レーザーの周波数のシフトによる迷光の発生が挙げられる。

論文

原研超伝導リニアック自由電子レーザー施設の現状と将来計画

峰原 英介; 山内 俊彦; 杉本 昌義; 沢村 勝; 羽島 良一; 永井 良治; 菊澤 信宏; 西森 信行; 静間 俊行

Proceedings of 27th Linear Accelerator Meeting in Japan, p.21 - 23, 2002/08

原研高出力超伝導リニアック駆動自由電子レーザーは、昨年3月より、エネルギー回収改造を行い、360度周回系を付加し、エネルギー回収実験を進めている。原研超伝導リニアック駆動自由電子レーザー施設の現状と将来展望について報告する。

論文

The Water detritiation system of the ITER tritium plant

岩井 保則; 身崎 陽之介*; 林 巧; 山西 敏彦; 小西 哲之; 西 正孝; 二宮 龍児*; 柳町 晨二*; 泉類 詩郎*; 吉田 浩

Fusion Science and Technology, 41(3), p.1126 - 1130, 2002/05

国際熱核融合実験炉(ITER)トリチウムプラントに向けたトリチウム水処理システム(WDS)の設計を行った。WDSには液相化学交換法と電解法を組み合わせた複合プロセス(CECE)を採用した。本WDS設計条件は次の通り。(1)供給されるトリチウム水(HTO)の濃度: 3.7$$times$$10$$^{10}$$~3.7$$times$$10$$^{11}$$Bq/kg,(2)供給量: 20kg/h,稼働日数: 年間300日,(3)塔頂排気ガス中のトリチウム濃度限度: HT$$<$$9$$times$$10$$^{7}$$Bq/m$$^{3}$$,HTO$$<$$5$$times$$10$$^{3}$$Bq/m$$^{3}$$,(4)電解セル内のトリチウム濃度$$<$$9.25$$times$$10$$^{12}$$Bq/kg.liq.。電解セル内のトリチウム濃度は、電解セルを解放したメインテナンスが定期的に必要であることを考慮して、その上限値を決定した。また理論段相当高(~30cm)の値及び塔内径と塔内流速の相関関係は、本方式を採用した新型転換炉ふげんの重水精製装置の設計を参考にした。

報告書

解体廃棄物を用いた再利用製品の製造と利用にかかわる放射線被ばくの検討

中村 寿; 中島 幹雄

JAERI-Tech 2002-006, 58 Pages, 2002/03

JAERI-Tech-2002-006.pdf:2.56MB

原子力施設内での限定再利用を想定して、解体廃棄物を用いた再利用製品の製造と利用により作業者が受ける被ばく線量を評価した。その結果、Co-60の放射能濃度がクリアランスレベルよりも2桁高い汚染金属を再利用した場合でも金型鋳鉄複合容器、スラグ受け容器、ドラム缶補強材の1体あたりの製造に関する被ばく線量が数$$mu$$Sv$$sim$$数十$$mu$$Svの範囲にあることがわかった。また、金型鋳鉄複合容器を利用した多重鋳造廃棄体の鋳造では、放射能濃度が最大37MBq/gの廃棄物を処分する場合でも、廃棄体の取り扱いに支障がないように重量を20t程度に抑え、放射性輸送物の運搬にかかわる線量当量率の基準を満足させられることがわかった。以上の結果より、放射線被ばくの観点からは、放射性の金属廃棄物を廃棄物管理のための製品に再利用することが可能であると考えられる。

論文

A 20-channel electron cyclotron emission detection system for a grating polychromator in JT-60U

諫山 明彦; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰

Review of Scientific Instruments, 73(3), p.1165 - 1168, 2002/03

 被引用回数:12 パーセンタイル:55.3(Instruments & Instrumentation)

電子温度及びその揺動を測定するために、JT-60Uの回折格子型分光装置用20チャンネル電子サイクロトロン放射(ECE)検出システムを開発した。1列に並べられたインジウム・アンチモン(InSb)検出器は、直径約50cmのクライオスタットに貯蔵された液体ヘリウムにより冷却されている。クライオスタット及び開口部の断熱特性を向上することにより液体ヘリウムの保持時間は7週間に達し、少ない作業頻度で装置の維持が可能となった。20チャンネルの前置増幅器は直流結合のものであり、低周波数のECEも測定することができる。直流結合前置増幅器を用いるときにはバイアスのドリフトが問題となるが、本システムでは放電1分前にCAMACモジュール制御用の信号を受信し増幅器内部に設置したタイマーを起動することにより、放電直前にバイアスをキャンセルしている。既設の20チャンネル検出システム(冷凍機によりInSb検出器を冷却し、前置増幅器には交流結合のものを使用している)と比較すると信号雑音比が大幅に改善されていて、これにより小さい揺動も検出できるようになった。この検出システムを用いることにより、負磁気シア放電の内部輸送障壁近傍の電子温度や電子温度揺動を測定した結果、内部輸送障壁の成長過程における電子温度の変動を観測することができた。

論文

Electron cyclotron emission measurements in JT-60U

伊世井 宣明; 諫山 明彦; 石田 真一; 佐藤 正泰; 及川 聡洋; 福田 武司; 長島 章; 岩間 尚文*; JT-60チーム

Fusion Engineering and Design, 53(1-4), p.213 - 220, 2001/11

 被引用回数:16 パーセンタイル:73.21(Nuclear Science & Technology)

JT-60Uプラズマの電子温度分布を、高時間・高空間分解能で測定することを目的として、ECE(電子サイクロトロン放射光)計測システムの開発を進めてきた。このシステムは、三つの異なったタイプのECE計測器から構成されている。フーリエ分光器は、絶対較正が施され、また、広い周波数領域の測定が可能であるが、時間分解能は、可動ミラーの駆動時間で制約されている。それに対し、回折格子型分光器は、高い時間分解能を有するが、絶対較正はできず、相対較正が適用される。また、ヘテロダインラジオメータは、高時間分解能と高空間分解能を合わせ持ち、さらに、SN比が非常に高いという特徴を有するが、周波数領域は、限られている。JT-60UにおけるECE計測システムでは、これらの機器を相補的に組み合わせて活用することにより、高分解能で信頼性の高い計測データを提供することに成功している。

論文

Electron temperature perturbations measured by electron cyclotron emission diagnostic systems in JT-60U

諫山 明彦; 伊世井 宣明; 石田 真一; 佐藤 正泰; 鎌田 裕; 井手 俊介; 池田 佳隆; 高橋 幸司; 梶原 健; 濱松 清隆; et al.

Fusion Engineering and Design, 53(1-4), p.129 - 135, 2001/01

 被引用回数:12 パーセンタイル:64.73(Nuclear Science & Technology)

JT-60Uにおいて電子温度揺動を測定するための電子サイクロトロン放射(ECE)診断装置及びそれによる測定結果について記述されている。1999年にヘテロダインラジオメータシステムが拡張されてチャンネル数が24になり、176~200GHzのECEを測定することができるようになった。このヘテロダインラジオメータシステムにより、高$$beta_{p}$$Hモード放電で観測される磁気島の位置や構造が測定できるようになった。また、回折格子型分光装置を用い、電子サイクロトロン加熱や電子サイクロトロン電流駆動を行っているときのm/n=1/1モード(m,nはそれぞれポロイダルモード数及びトロイダルモード数)や鋸歯状振動の挙動を調べた。その結果、電子サイクロトロン(EC)波入射時にはm/n=1/1の磁気島幅が減少することがわかった。また、q=1面付近にEC波を入射することにより鋸歯状振動周期が顕著に増大することがわかった。

論文

A Design study of water detritation and hydrogen isotope separation systems for ITER

岩井 保則; 吉田 浩; 山西 敏彦; 泉類 詩郎*; 西 正孝

Fusion Engineering and Design, 49-50, p.847 - 853, 2000/11

 被引用回数:15 パーセンタイル:68.65(Nuclear Science & Technology)

低コスト化ITERでは主冷却系に透過するトリチウムが極めて小さい($$<$$10$$^{-4}$$g/日)ため、トリチウム廃液発生量は$$sim$$5kg/日に低下した。このため、我が国の重水炉(ふげん)で採用されているCECEプロセスと呼ばれる廃液処理法の適用が可能となった。本研究では、低コスト化ITERで想定される廃液(流量,トリチウム濃度)を国内法規制に従って処理できるCECEプラントの予備設計を行い、合わせて、廃液から回収したトリチウムを濃縮する同位体分離カスケードプラントの検討を行った。本研究により、ITER-FDR用に設計した廃液処理プラントの高性能化,小型化の見通しを得、コストの大幅低減化を目指した詳細設計のベースを固めた。我が国で実積のあるプラント技術を応用した設計例として発表し、海外専門家の技術コメントを広く集めることにより、今後の設計をより確実なものとしたい。

論文

CO$$_{2}$$レーザーを用いた協同トムソン散乱によるJT-60Uプラズマのイオン温度, 高エネルギーイオンの測定

近藤 貴; Lee, S.; 三浦 幸俊

プラズマ・核融合学会誌, 76(9), p.883 - 887, 2000/09

協同トムソン散乱の計測原理と特徴、及び被計測物量の概観を行い、最近の進歩を述べる。協同トムソン散乱計測法は$$alpha$$粒子の速度分布測定に対してITERにおける重要な候補として目されており、同計測方式の信頼性を確立する必要がある。JT-60Uの協同トカマク散乱計測は、イオン温度計測を実証し、さらにNNB加熱中の高速イオンからの散乱光を受信することにより、$$alpha$$粒子計測法を実証することにある。パルス炭酸ガスレーザシステムにより1$$mu$$s,10J,0.5Hzの発振に成功した。ヘテロダイン受信システムは、広帯域の赤外線検出器、並びに迷光フィルタから構成され、所定の性能を満たした。また、光学系の設置を完了し、散乱光の計測を開始した。

論文

Characteristis of tearing modes in steady state high $$beta_{p}$$ H-mode discharges in JT-60U

諫山 明彦; 鎌田 裕; 小関 隆久; 井手 俊介

Proceedings of 10th International Toki Conference on Plasma Physics and Controlled Nuclear Fusion (ITC-10), p.94 - 98, 2000/00

JT-60Uでは加熱分布や圧力分布を最適化することにより、高$$beta_{p}$$Hモードプラズマを長時間維持するのに成功しているが、$$beta$$値が高い領域では抵抗性不安定性が発生し閉じ込め性能が劣化する。この不安定性は、(1)密度が低いほど発生しやすい、(2)$$beta$$値が高いほど発生しやすい、(3)不安定性飽和時の磁場揺動の振幅は$$beta$$値とともに大きくなるなどの特徴がある。これらの特徴は新古典テアリングモードの特徴と似ていて、特に(2)と(3)は古典的なテアリングモードとは逆の傾向を示す。理論計算の結果でも本抵抗性不安定性は新古典テアリングモードの性質を示すことがわかった。また、1999年、電子サイクロトロン(EC)波を入射して不安定性を安定化する実験を行った。ECE計測装置で同定した不安定性発生場所にEC波が吸収されるように入射角を調節した結果、特定の放電で磁場揺動の振幅と磁気島付近の電子温度揺動が減少することを観測した。

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